デザイナーとアーティストの違い
この問いかけに明確な答えを出せる人はそう多くはないと思う。
なぜなら、絶対的に共通する点として挙げられるのが、
「ヴィジュアルとしての美しさ」だから。
それ故に、同じ様に捉えられがち。
でも、全く違う。
アーティストは「表現者」。
デザイナーは「考案者」。
もう少し解りやすく言うと、
アーティストは自分の心の奥底にある世界観をストレートに外界に向けて表現する。
それが、絵画であったり、彫刻であったり。
デザイナーには必ずクライアントがいて、ヒアリングした要望に沿ってカタチを起こしていく。アートに無くて、デザインにあるもの・・・。
それは、「機能」だ。
機能とは、その先に目的があり、そこに行き着くための最適な道具であったり、誘導するための宣伝物であったり。
誘導の機能を持つデザインとして一番身近な物は信号だと思う。
目的は事故と渋滞防止。進め、注意、停止を色分けして、最も視認性の良い大きさや高さや発光量にしている。視覚のみで人を誘導する代表的な例だ。
もうお気づきかもしれないが、デザインはもう一つの側面を持つ。
それは「人の生活をより良くする」だ。
それによって死亡率を下げたり、効率を上げたり、売上を上げたり。
ここまではデザインの力を述べたが、
デザインには無くてアートにしかないものもある。
それは「人に活力を与える」だ。
例えば、素晴らしい音楽を生で聴いたとき、
なんでもらやれそうな気分になった経験は誰にでもあるのではないか。それは人に生きる希望や励ましを与え、人生をより豊かにする力がある。
僕はデザイナーだから、機能はいつも最優先。瞬間的な感激においてはアートには全く敵わないけど、機能的なデザインはモチベーションを日々持続させる力を持つ。
僕は一過性のものよりも、普遍的なものが好き。だからデザイナーという生き方を選んだ。
僕はこの仕事が大好きなんだ。
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